メニュー

最強の減量薬(本当は糖尿病薬ですが)が発売になります

[2022.09.29]

当院ではこれまで様々な薬剤を使用したり、栄養相談を行うなどして、肥満治療に力をいれてきました。

特に、糖尿病をお持ちの患者様についてはセマグルチド(オゼンピック®)という週に1回の注射が最も減量効果が優れていると考え、肥満があったり、痩せたいと思う糖尿病患者様にはセマグルチド(オゼンピック®)を積極的にすすめてきました。

しかし、セマグルチド(オゼンピック®)よりも圧倒的に減量効果が強く、かつ糖尿病の治療効果もよいチルゼパチドというお薬が今後秋にでも発売になる可能性がありますので、一足早く、その効果を紹介したいと思います。また発売日が決まりましたら、ホームページで発表いたしますのでお楽しみに。

ちなみにチルゼパチドも週に1回注射するお薬にはなりますが、非常に簡単で痛みが少ない仕様になっています。

 

①チルゼパチド(今後発売予定)vs セマグルチド(現在における最強の減量薬) @海外の人を対象

上の表をみてもわかりにくいかと思いますが、結論からいいますと、血糖をよくするパワーは、

セマグルチド(オゼンピック®)1mg(日本における最高用量)<チルゼパチド5㎎<チルゼパチド10㎎<チルゼパチド15㎎

減量の効果は、

セマグルチド(オゼンピック®)1mg(日本における最高用量)<チルゼパチド5㎎<チルゼパチド10㎎<チルゼパチド15㎎

実際、どれくらい減量できたのか ですが、40週で

セマグルチド1㎎:-6.2kg

チルゼパチド5㎎:-7.8kg

チルゼパチド10㎎:-10.3kg

チルゼパチド15㎎:-12.4kg となっています。

もともとの体重が約93kgくらいの海外の人に使用しているので、体格の小さい日本人ではここまでの効果は得られませんが、それでもこれまでの常識を覆すすごい結果です。

 

ちなみに日本人の2型糖尿病患者さんにチルゼパチドを使用した効果がどのくらいか ということも調べられていて(SURPASS J-mono試験)

52週間で

チルゼパチド5㎎使用した人:-5.8kg

チルゼパチド10㎎使用した人:-8.5kg

チルゼパチド15㎎使用した人:-10.7kg

となっています。もちろん血糖をよくする効果も確かめられています。

 

まとめ

今後、糖尿病治療、減量治療において、いまある薬剤とは比較にならないほどのいい薬剤がでてくる見込み。

ただ、論文では副作用として吐き気や胃腸障害、便秘が多いことも触れられており、これらの副作用をしっかりとケアしていく必要があります。

またチルゼパチドの発売が決まりましたらホームページ上で発表していきますので、興味のある方はご連絡くださいね。

 

【参考文献】

・Tirzepatide versus Semaglutide Once Weekly in Patients with Type 2 Diabetes  N Engl J Med 2021; 385:503-515

・Efficacy and safety of tirzepatide monotherapy compared with dulaglutide in Japanese patients with type 2 diabetes (SURPASS J-mono): a double-blind, multicentre, randomised, phase 3 trial  Lancet Diabetes Endocrinol. 2022 Sep;10(9):623-633.

 

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME