糖尿病とフットケア
糖尿病と 足 について 聞いた ことはありますか?
糖尿病 の 方 は 末梢神経障害 や 動脈硬化 、視力低下 、免疫力の低下などの 理由で、 足 の ケガ に 気 が付きにくかったり、ケガをしても治りにくい場合 があります 。傷がひろがりすぎると、糖尿病足壊疽の状態になり、何か月も入院をしたり足を一部切断せざるを得ない場合があります。
自分自身の足 を 守る ためには 、 毎日 の 観察 と ケア が 重要です。
<自分でできる足のチェックリスト>
●足に傷はありませんか?
●赤く腫れているところはありませんか?
●黒く変色しているところはありませんか?
●膿が出ている部分はありませんか?
●タコ、ウオノメはありませんか?
●皮膚は乾燥していませんか?かかとが乾燥して亀裂がはいっていませんか?
●足や指の形に変化はありませんか?
●指の間の皮がむけていたりふやけていませんか?
●爪の形や色に変化はありませんか?巻き爪や、爪が分厚く黒ずんでいませんか?
上記のチェックリストに当てはまる項目がある場合は、当院では看護師によるフットケアも行っておりますのでお気軽にご相談ください。
自分でできるフットケア
①足の洗い方
・お湯の温度は39~40℃が適温です。
・石鹸はよく泡立てて、足の裏、指の間をやさしく洗います。ゴシゴシ洗いは避けましょう。
・石鹸をきれいに洗い流します。
・お湯につける時間は10分以内が望ましいです(お湯に長く浸けることで皮膚がふやけ、傷つきやすくなります。)
・清潔なタオルで、やさしく押さえ拭きします。
・乾燥しカサカサした所は、入浴後5分以内に保湿クリームでケアをします(保湿クリームは当院で処方できます)。
②爪 の 切り方
爪 を 切る ときは 深爪 にならないようまっすぐに切りましょう 。
看護師による爪切りができますので、御相談ください。
③たこ・うおのめ
自分 で 削ったり せず、 医師 の診察 を 受けて正しくケア をしましょう。
④自分の足にあった靴選び
靴を履く前に、小石など異物がないか確認しましょう
家の中でもできるだけ靴下を履きましょう
⑤その他 の 注意事項
■夏 のトラブル
①虫 さされ⇒虫よけスプレーを使いましょう
②裸足 ・サンダルでの ケガ⇒プールサイドや砂浜を裸足で歩かないようにしましょう。サンダルの 鼻緒 も 傷 を 作 る 原因 になります。
③蒸 れに よるスキントラブル⇒靴を 履く ときは 靴下 を 履 きましょう 。また、足を 毎日 きれいに 洗 いましょう 。
■冬 のトラブル
低温やけどに注意しましょう。糖尿病による神経障害のために、やけどに気付かない患者様もおられます。
低温やけどとは 40~ 50℃ の 熱 に、 長時間身体 が 触れて いることにより 起 こる 、 皮膚損傷 を いいます。
<よく使う暖房器具の温度の例>
・こたつ・・・ 「高」 では 約50℃
・湯 たんぽ ・・・ 40~50℃
・カイロの表面 ・・・ 70℃
・電気 カーペット・・・ 「 強 」 では 約 50℃
・ファンヒーター 吹き出し口 ・・・ 約100℃
これらからわかるように、日常よく使用するこたつや湯たんぽ、カイロ、電気カーペットなど、すべてが低温やけどのリスクとなっています。ゆるめの靴下で暖かくしたり、電化製品は温度設定を「高」にしないように心がけましょう。