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糖尿病診療への思い

当院では糖尿病専門医が責任をもって、皆様の糖尿病診療に当たらせていただきます。

また糖尿病療養指導士という、糖尿病を専門的にみることのできる看護師もおります。

スタッフ一同、皆様の健康を全力でお守りします。

 

糖尿病患者さんは予備軍まで含めると日本に約2000万人いると考えられます。総合病院で長く糖尿病診療に携わった経験からすると、やはり糖尿病があると病気にかかりやすい、そして重症化しやすい ということです。

新型コロナウイルスの時も、糖尿病があると新型コロナウイルスにかかりやすいという因果関係はそこまではっきりとはしませんでしたが、一方で糖尿病の状態が悪いと新型コロナウイルスが重症化しやすいということははっきりとしていました。

糖尿病は、胃腸炎や肺炎のように痛かったりしんどかったり熱はでません。基本的には余程進行しない限り無症状です。

つまり、うまくつきあえば「無症状で大きな問題にならない病気」にすることもできます。

しかし、現実には多くの患者様が糖尿病の合併症を抱えておられます。

ある日突然、心筋梗塞、脳梗塞になった。

うすうす体がおかしいことには気づいていたけど、仕事が忙しくて病院受診を控えていた。我慢の限界がきて病院受診したらインスリンが必要なほど体がぼろぼろになっていた。

など、突如として、そして時には足音を忍ばせて糖尿病は我々を苦しめます。

そして、その時に初めて、「ああ、ちゃんとしておけばよかった」と後悔される患者様が多くいらっしゃいます。

私はこのような思いを皆様にしてほしくない と切に願っています。

 

ここ数十年にわたる糖尿病の疫学調査や先人医師の研究から、糖尿病はある程度血糖がよければ(具体的にはHbA1cが7.0%程度を下回ること)、細小血管合併症(腎臓病や網膜症、神経障害)はそこまで進行しないことがわかっています。

そして糖尿病に加えて高血圧や高脂血症などの生活習慣病もあわせて治療すれば、大血管合併症(心筋梗塞や脳梗塞など)も大幅に減らすことができます(steno2研究や、J-doit3研究で明らかにされています)。

「治療をきちんとすれば報われる」

これが糖尿病です。ただ、「きちんと」という言葉が患者様を苦しめる、悩ませるのも事実です。

私が思う「きちんと」は、

健診で尿糖で引っかかったり血糖が高いといわれたら糖尿病専門の病院にいき、本当に糖尿病なのか、それとも糖尿病の一歩手前なのか、異常なしなのか、しっかりと診断をつけてもらう。

もし糖尿病と診断されたら、全力で、そしてできるだけ早くHbA1c(糖尿病の過去1,2か月の状態を表す数値)が7.0%程度になるようにする。なぜなら、糖尿病になっても早期に治療して血糖をよくすれば、悪い影響は後に引きずらない というデータがあるからです(正確にはLegacy effect)と言います。とにかく「最初が肝心」 ということです。

血糖をよくする手段として、多くの場合は飲み薬や生活習慣の改善のみで十分ですが、一時的にインスリンの使用を余儀なくされることもあるでしょう。

ただ、糖尿病専門医とて、好き好んでインスリンを使うわけではありません。インスリンは「怖い、打ったら一生打ち続けないといけない、インスリン打ったら早死にする、低血糖になる」等々、どうしても負の感情をお持ちの患者様が多くおられます。

インスリンに対する負の感情、負の側面があることは私も重々と承知しています。

それでも糖尿病専門医がインスリンを使う場合は、専門医として冷静に、患者様がインスリンを使うメリットとデメリットを天秤にかけて、メリットのほうが圧倒的に大きいから、と判断した場合のみです。

天秤には、「患者様本人の健康状態」「患者様本人の気持ち」「患者様本人の生活スタイル、経済状況、生き様」など、様々な要因が含まれています。

「最初に肝心」の時期はどうしても「糖尿病治療を主眼において、自分のライフスタイルを変える」ことになります。

しかし、早めに診断がつき、早めに治療し、糖尿病の状態が安定してこれば、次は「自分のライフスタイルに糖尿病をあわしていく」時期になります。この頃には、一時的に使用したインスリンをやめることのできる患者様もでてこられます。

糖尿病治療はゴール設定が必要ですし、「自分のライフスタイルに糖尿病をあわしていく」以上、なるべくシンプルで時間のかからず、経済的に優しく、かつ副作用が少ない治療が必須だと考えていますので、「身体がよくなればインスリンはやめる」「身体がよくなれば不要な薬剤は使用しない」ことをモットーとしています。

ここが糖尿病専門医としての最大の強みであり、誇りです。

 

詳しい治療内容としては、飲み薬、インスリン治療はもちろんのこと、インスリンポンプを用いた高度な治療も行っております。

また、24時間皮下のグルコース濃度(おおむね血糖値に近似している値)を測定できる機器(リブレ®)も取り揃えております。

当クリニックでは、皆様のライフスタイル、価値観、経済状況に合わせた柔軟な糖尿病診療を心掛け、仮に糖尿病があっても元気で笑顔に長生きできる よう全力で皆様をサポートさせていただきます。

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