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糖尿病と膀胱炎

目次

糖尿病があると、尿路感染症になりやすいの?

尿路感染症にはどのようなものがあるの?

尿路感染症を予防するためにはどうするの?

外陰・膣カンジダ症ってどんな病気?

糖尿病と外陰・膣カンジダ症との関係は?

外陰・膣カンジダ症を予防するためには?

 

糖尿病があると、尿路感染症になりやすいの?

☞はい、特に女性の糖尿病患者さんは、糖尿病でない人に比べて2~4倍、尿路感染症の発症率が高いです。

 

尿意は通常、尿が250~300mlたまると起こります。しかし、糖尿病になり神経が障害されると、尿意を感じなくなったり、膀胱の収縮がうまくいかず排尿しきれなくなったりして、尿が常に膀胱の中に残った状態になります。

通常、尿は無菌で、細菌が侵入しても尿と一緒に排泄されますが、膀胱に尿が3時間ほどたまった状態になると、細菌が繁殖し始めるといわれています。この時、糖尿病の人は免疫力が低下しているため、細菌を排除できません。

さらに糖尿病患者さんの尿中には糖が豊富に含まれているため、それらを栄養源として細菌がより繁殖しやすくなります。

これらの理由人よって、糖尿病患者さんは膀胱炎などの尿路感染症にかかりやすくなるのです。

さらに、女性の尿道は男性の約4分の1と短いため、細菌が尿道に入ると、すぐに膀胱や腎盂に侵入して感染が引き起こされます。

尿路感染症にはどのようなものがあるの?

膀胱炎や性器感染症があります。

膀胱炎の症状☞排尿時の痛み、トイレが近い、尿に血が混じる

尿路・性器感染症の治療が遅れると、腎盂腎炎/会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症などの重篤な感染症に至ることがありますので、我慢しすぎず医師に相談してください。

尿路感染症を予防するためにはどうするの?

尿路感染症は1度かかると再発を繰り返しやすくなります。予防のために、次のことを心掛けましょう。

トイレの後始末を改善

後ろから前に拭くと、肛門の周りの細菌が尿道に付着する可能性が高まる。排便後には前から後ろに拭きましょう。

トイレを我慢しない

膀胱に尿が長時間たまっていると細菌が繁殖しやすくなるため、こまめに排尿しましょう。

便秘に注意する

腸にたまった便が尿道を圧迫するため排尿しにくくなり、膀胱に尿をためてしまうことになります。食物繊維をよくとり、運動を心掛けましょう。

清潔を心掛ける

細菌の侵入を防ぐために、陰部の汚れは毎日洗い落としましょう

性交渉時は注意しましょう

性交渉の前後には、陰部の清潔を保つように心掛けましょう

疲労を避ける

疲れや強いストレスなどは免疫力を低下させるため、休息や睡眠を十分にとりましょう

水分を十分に摂る

トイレに行く回数を増やすことで、膀胱内の細菌を尿と共に排出できます

外陰・膣カンジダ症ってどんな病気?

外陰・膣カンジダ症は、真菌(カビ)によっておこる性器感染症の一つです。女性の約20%が経験しているポピュラーな病気です。

カンジダは健康な人でも膣に常に存在している「常在菌」の一種。普段は悪さをしませんが、膣内は細菌が繁殖しやすい温度と湿度であるため、かぜや疲れなどで免疫力が低下した時などに増殖して、各種の症状を引き起こします。

特徴的な症状は、おりものの変化とかゆみです。

膣内でカンジダ属が増殖すると、膣の周辺にも炎症が拡がり、激しいかゆみを感じます。また、痛みや腫れ、熱っぽさを感じる場合もあります。

おりものは白っぽいクリーム状やヨーグルト状を呈したり、、白いポロポロとした酒粕のようなものがでたりするようになります。

ただし、症状の現れ方や、かゆみの感じ方には個人差があります。

糖尿病と外陰・膣カンジダ症との関係は?

膣には本来、細菌の侵入を防ぐ作用が備わっており、善玉菌といわれる常在菌のラクトバシラス属などが膣内を酸性に保ち、細菌が侵入・繁殖しにくい状態にしています。

しかし、免疫力が落ちるとこのラクトバシラス属などの数が減少し、カンジダ属が優勢となり増殖しやすくなります。

特に糖尿病の女性は慢性的に免疫力が低下しているため、外陰・膣カンジダ症にかかりやすく、再発を繰り返しやすいといえます。

また糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬は外陰・膣カンジダ症の副作用が報告されています。

外陰・膣カンジダ症を予防するためには?

免疫力が低下するとかかりやすくなるため、まずは規則正しい食事を心掛け、休息や睡眠をしっかり取り、疲れやストレスをためないようにしましょう。そして、感染・再発予防のために次のことを心掛けましょう

清潔を保つ

外陰部を泡立てた石鹸で優しく洗い、汚れを落としましょう。ただし膣の自浄作用を低下させるため、膣内を頻回に洗うことは避けましょう

長時間のタンポン留置を避ける

膣内に月経血をとどめておくと、細菌が繁殖しやすくなるため、長時間の使用は避けましょう。

通気性をよくする

カンジダ属は高温多湿を好むため、ムレやすい下着は避けましょう。おりものシートやナプキンはこまめに交換しましょう。

ビデは適度に使用する

頻回の使用は、膣内の善玉菌であるラクトバシラス属まで洗い流してしまうため、避けましょう

過度の性交渉は避ける

外陰・膣カンジダ症の原因となりえるので、注意しましょう。

 

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