糖尿病の種類
糖尿病には大きくわけて、①1型糖尿病 ②2型糖尿病 ③その他の糖尿病 ④妊娠糖尿病 があります。
日本の糖尿病患者さんの約 90%が 2 型糖尿病とされています
それぞれの特徴について、以下で解説します。
①1型糖尿病
膵臓の β 細胞が破壊されて発症する自己免疫性と、原因不明の特発性に分類されます。自分でインスリンを分泌する力がなくなってしまうため、インスリン治療が必要となります。小児~思春期で突然発症する場合が多いですが、中高年の発症もあります。
②2 型糖尿病
インスリンの分泌不足やインスリンの抵抗性(インスリンがききにくい状態)をきたします。日本人は欧米人と比べて、遺伝的にインスリン分泌が弱い人が多いといわれています。遺伝的な体質に過食(特に高脂肪食)、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣や加齢といった要因が加わり、発症するとされています。日本では糖尿病患者の多くがこのタイプです。2型糖尿病は中高年で発症することが多いことから「生活習慣病」ともいわれます。
また、肥満がなくても、内臓脂肪が増える「メタボリックシンドローム」と呼ばれる状態になると発症しやすくなります
1型糖尿病 | 2型糖尿病 | |
患者さんの割合 | 約5% | 約95% |
主な発症年齢 | 若年(25歳以下)が多い | 中年以降が多い |
主な誘因 | ウイルス感染など | 過食、肥満、運動不足、ストレスなど |
症状 | のどの渇き、多飲、多尿など | 無症状のことが多い |
体型 | やせ型が多い | 肥満型が多い |
治療方法 | インスリン注射が不可欠 | 食事療法と運動療法が基本 |
③その他の糖尿病
インスリン分泌にかかわる遺伝子異常によっておこる場合や、ほかの病気によっておこる場合(例えばクッシング病や原発性アルドステロン症など)、薬剤(ステロイドなど)の影響によるものなど様々です。
④ 妊娠糖尿病
妊娠中にはじめて発見され、糖尿病に至っていない糖代謝異常のことです。