爪水虫について
当院のフットケア担当の看護師が、爪の水虫(医学用語では爪白癬)についてわかりやすくまとめてくれましたので、紹介させていただきます。
爪白癬はどんな病気?
⇒白癬菌というカビが爪に感染した爪の水虫です。
爪白癬は主に白癬菌が原因となる感染症です。
白癬菌は感染する部位によって病名が変わり、足であれば足白癬、一般的には水虫といわれています。
爪白癬は、足や手指に感染した白癬菌が放置され、爪にまで広がったもので爪水虫といわれているものです。
爪の変色や変形などの症状がみられる感染症で、治療しないと他の爪や皮膚へと感染が広がっていきます。最初は爪の見た目の変化だけですが、(爪の一部に「白色や黄色」に変色した部分があらわれます。) だんだんと変色した部分が広がり、爪が厚くなります。爪には神経がないため、初期の段階では痛みやかゆみなどの自覚症状を感じることはほとんどありませんが、悪化すると変形するために痛みを感じることがあります。痛みで歩くことが難しくなると転倒しやすくなるなど日常生活に支障をきたすことがあります。また、自分で爪を切ることが難しく、不便になることもあります。
爪水虫の多くは、足水虫の治療をしなかったことで足から爪へうつるため、「足の爪」によくみられます。足の爪でも特に親指の爪になる方が多いとされていますが、親指以外の爪になる方もいます。また、まれにですが、「手の爪」になる方もいます。
症状があらわれる部位は、爪の先端だけ、根本だけなど、爪水虫の原因である白癬菌(いわゆる水虫菌)の感染する経路の違いによりさまざまです。
「爪水虫かもしれない」と思ったら、当院のフットケア専門看護師にはやめに相談し、適切なケアを受けましょう。
爪の肥厚ってなに?
⇒長期間にわたり、爪に何らかの圧力が加わるなどの理由で爪が分厚くなった症状です。
爪の肥厚には、爪甲が厚みを増しているものと、爪白癬のように爪甲下の角質が増殖して肥厚してみえるものがあります。
加齢に伴い全身の細胞に水分がいきわたらなくなると皮膚は乾燥し、特に足の皮膚は乾燥しやすくなります。爪も乾燥し硬くなります。ひどくなるとひび割れたりはがれたりし、肥厚していきます。
また、白癬に感染すると、爪が変色し硬くなりそれらが盛り上がり肥厚していきます。
爪水虫が原因でない場合、歩き方が考えられます。年齢を重ねるとどうしても筋力が衰え、足自体が上がりにくくなり、爪先も上がらなくなる、歩幅が小さくなる、前屈みになるなど歩き方も変わってきます。
正しくない歩き方を続けると、爪だけではなく、股関節や膝などにも影響してきます。
いずれも圧迫やひっかかりの原因になったり、痛みを伴い歩行困難になることもあります。
爪切りで無理に切ろうとせずに当院のフットケア専門看護師にはやめに相談し、適切なケアを受けましょう。