更年期における関節痛
朝起きると指の関節が痛かったり、こわばるという症状は、
- 関節リウマチ
- 更年期障害(更年期関節症)
の可能性があります。
関節リウマチはリウマチ科が専門ですのでここでは詳細は割愛し(当院でも血液検査でリウマチかどうかはある程度調べることができます)、今回は更年期関節症についてお話したいと思います。
閉経に近づくと、女性ホルモン、特にエストロゲンが急激に低下します。軟骨にはエストロゲンの受容体があるため、エストロゲンが低下すると軟骨が減少し、痛みの原因になります。
関節痛は、更年期症状として少なくとも50%の女性に見られると報告されています。
更年期関節症の特徴は、動かし始めはこわばりや痛みがあり、場合によってはコップを落とされる方もいらっしゃいます。しかし、動かしているうちに次第に痛みが軽快しますので、グーパーグーパーと指を動かすことが有効です。
また、関節リウマチと更年期関節症の大きな違いは、①リウマチは第2関節や指の付け根が痛い。一方で更年期関節痛は第一関節が痛い ②リウマチは治療しないで放っておくとどんどん痛みが増強していくが、更年期関節症は閉経後早期に一番症状が強く、その後数年で徐々に改善していく という点です。
更年期関節痛の治療には以下の選択肢がありますので、ご相談ください。
①ホルモン補充療法(ほてりやイライラなどの更年期症状もあわせて治療できます)
②サプリメント(エクオール)
③痛み止めの飲み薬(アセトアミノフェンやロキソニン)